真実はひとつじゃない

とあるショップで買い物をし、レジ待ちの列に並んだとします。
先客は二人で一人は会計中。もう一人はロープで区分けされた待機列ゾーンの先頭にいます。
あなたは待機列に並びました。後ろには誰もいません。

順番が進み、あなたが待機列の先頭になったとき、一人の若い女性が横から入ってきて前へ並びました。
その女性は脇目も振らずスマホをせわしなく操作しています。
あなたがその女性に声をかけようとした瞬間、彼女はあなたに目線を向けて、
「お先にどうぞ」と短く口早に言います。そして再びスマホ操作を始めます。

タイミングを同じくして会計の順番がきたので、あなたはレジへ進みました。
すると、レジ打ちの店員が怒りの表情であなたを睨みながら「順番を守ってください」と言います。
あなたは店員に「いえ、先に並んでいたのは私です。」と告げます。
店員は「先に並んでいたのはあの方(若い女性)ですよね!」と強い口調で反論します。
女性はスマホ操作を続けながら、片手を小さく振るジェスチャーをします。
それは「違う」とも「別にいいです」とも受け取れるような動きです。
それをみた店員は「すみませ~ん」と申し訳なさそうに女性へ声を掛けたあと、
あなたを再び睨みつけ、怒りを隠さぬ態度であなたの会計をします。

この一連の場面において、あなたと若い女性と店員、それぞれからみた真実は違っています。
それぞれが見た事実も違っています。

このように、自分から見えている真実が他の人にとっての真実ではないことがあります。
真実はひとつではないのです。
他の真実が存在する可能性にも思いを巡らせてみましょう。
そして冷静に、相手に聞いてみましょう。

投稿者プロフィール

神村 奈緒美
神村 奈緒美くれたけ心理相談室(富山支部)心理カウンセラー
無理に何かを変えるのではなく、まずは、今のご自身の気持ちに気づき、少しでも心が軽くなるようなお手伝いができればと思っています。

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